Yの日記

旅行、読書、美術館、チェロ、ウィーンフィルが好き。

【本】あの人はなぜ、東大卒に勝てるのか

今年読んだ本の中で、よかったものをあげてと言われたらこの本も入れると思う。

 
早く考え抜く力を身につければ、知的下剋上をおこせると言うことが書かれている。
 
今年は、ちきりんさんの「自分のあたまで考えよう」が私の中では大当たりしていて、ブログのタイトルにもしているぐらい。
ちきりんさんは知識と思考は別物ということを言っていて、自分のあたまで考える大切さを訴えていた。
 
この本も同じく、考えるとはどういうことか、どうやったらいいのか分かりやすくまとめられている。
 
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▼エッセンス
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学力におけるトップランナーよりも、思考力におけるプロフェッショナルが求められている
 
「頭がいい人」の条件は、たくさんの知識を蓄えているかどうかではなく、
物事を考え抜く力があるかどうかにシフトしている
 
発想を広げるために、つまり、「バカの壁」を意識化するために、
まず、何をやるべきだろうか?答えはシンプル。
「自分がいま、何について考えているか」を明確にすればいい。
 
まずやるべきことは、思考の境界線(フレームワーク)を設定することだ
 
その範囲をとり囲んでいる境界線とは、何なのか?
この境界線の正体は言葉である。
 
「考える」とは「書く」である
「言葉」とは「境界線」である
 
論理とは「筋道があること」だけではない
 
論理思考の本質とは、言葉が本来持っている境界線としての機能を最大限に発揮させて発想を広げ、
競合が見落としているアイディアを先に引き出すことなのである。
 
語彙力こそが思考力や発想力の源泉である
 
ツリーというのは、論理思考によってチェックリストをつくり、
直観の適用対象を極限まで広げた結果にほかならないのである
 
ただし、ビジネスの競争においては、時間という要素がからんでくることは
絶対に忘れてはいけない
 
ビジネスはスピード勝負であり、与えられている時間は有限である
 
「速さ」を追及するという意味では、他人がつくってくれた橋を利用しない手はない
 
モレてはいけないが、ダブってもいい!
 
有意義な分解は、「自分がどこについて考えている、どこについて考えていなかったかがわかる」ような分け方だということだ
 
(ツリーを作る上でカギになること)
「直感だけで発想したときよりも、発想が広がっているか?」---これに尽きる
 
知識は「総量」よりも「多様性」が肝心
 
どれだけ自分が知見を広げているつもりでも、結局のところ、それらの情報収集は、自分の経験・知識・常識の枠組みの中で
行われるものでしかない。つまり、情報の総量は増えていても、本当の意味で幅が広がっていないのである。
 
「結論仮説の立案」が先行しなければならない
 
ビジネススクールの本来の目的は「状況がはっきりしないまま、限られた時間の中で、事態を分析し、判断を下す」能力を養うことである。
だからこのときの僕に必要だったのは、まず自分の頭で考えて、自分自身の結論仮説を絞り込むことだった。
 
考える力さえ磨けば、どれだけ勉強が苦手だろうと、どれだけ知識がなかろうと、下剋上できてしまうフィールドがいまの世界では増えつつある。
だからこそ、そのチャンスがきていることを学生たちにもわかってほしかった。
 
効率性を考えた場合、自分の頭で考えることほど効率の悪いものはない
 
ビスマルクが語ったとおり、学ぶべきものがあるうちは、ゼロから考えるというのは賢いやり方ではない。
学ぶ姿勢を貫いたほうがはるかに効率的なのである。
 
いま僕が「考える」をすすめるのには2つの理由がある
「学ぶ」の競合が増えている(人材がグローバル化している)
「学ぶ」の価値が下がっている(知識が大衆化している)
 
(早く確実に考える力を持つ人たちが)
「知の競争」のフィールドに躍り出て、従来のエリートたちをごぼう抜きにするような事態---知的下剋上が起こりつつある
 
「どこで戦うか」というのも、じつは見逃してはならない変数なのだ
 
論理思考のシンプルな本質、それは「言葉を明確にして筋道をつけていくこと」である。
発想を広げたいのであれば、何よりも言葉の力を高めることだ。これが本書を通じて僕がいちばん伝えたかったことだ。
 
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書き出すことで自分の考えている範囲を明確にし、発想を広げアイディアにつなげる。
論理思考の本は何冊も読んだが、この本は私にも分かりやすかった。
 
今年は、自分のあたまで考える元年。
 

 

 

 

あの人はなぜ、東大卒に勝てるのか―――論理思考のシンプルな本質

あの人はなぜ、東大卒に勝てるのか―――論理思考のシンプルな本質